小林一三 ~政治史からではなく経済史から~
今回は、経済人として有名な
「小林一三」について書いていきたいと思います。
皆さんは、今のデパートについてどうお考えですか?
今の百貨店が存在するのは、この「小林一三」が先駆だったのかもしれません。
では書いていきたいと思います。
目次
小林一三とは?
鉄道経営
電鉄系百貨店
考察
1.小林一三とは?
小林一三とは、私鉄経営多角化を実現させた、阪急グループの創設者です。
今大阪に存在する阪急百貨店を作り出したこのカリスマ性は凄いです。
小林は、山梨県の韮崎に生まれました。小さい頃に両親を無くし、豪商の家に引き取られました。
少年の頃は、文学の道に進もうとしますがそれは、失敗に終わってしまいます。
そこで三井銀行に入り、そこで素晴らしい上司に出会ったことにより企業家としての道を歩み始めます。
ですが挫折してしまいます。その後、阪鶴鉄道に派遣され、現阪急鉄道である、「箕面有馬電気軌道」の設立に伴って経営を多角化していきました。
なんと実は第二次近衛内閣の商工大臣としても活躍していました。
2.鉄道経営
小林一三は、鉄道経営をしていました。
彼が所属していた「箕面有馬電気軌道株式会社」は、大阪の梅田から兵庫の有馬までをつなぐ鉄道でした。
建設当初は、人口が少なく鉄道への集客を見込めないと考え宅地開発を行いました。
この時期から大衆を取り入れようと
高い金額の家屋をローンという制度で買えるように作り出しました。
さらに近くには「宝塚歌劇団」を作り出しました。
これにより休業の集客も確保しました。
3.電鉄系百貨店
百貨店を作り出したのは、理由があり
これは、電車を使っている人達が帰りに百貨店によっていくという目的で作り出そうとしました。
ですが当時の百貨店は、高貴な物が売っている場所であり大衆が入れる場所ではありませんでした。
ですが小林は、あえて食料品や日常生活に必要な物を置くことにより
会社帰りのサラリーマンや地元の人達に気軽に商品を買って貰えるような努力もしました。
小林一三は、大衆中心のビジネスモデルを確立したのです。
4.考察
ここからは、考察です。
小林一三の大衆目線の考え方やその気持ちが読み取れるのは、
少年時代の小説を書くという行為が関係しているのではないかと考えました。
小説には、登場人物がおり、その感情の変化によって物語が進んでいき
その人物の心情を表現しなければなりません。
その心を読み取る力が非常に優れていたのではないしと考えました。
今回はこの辺で
ありがとうございます。
参考文献
宮本又郎 『日本をつくった企業家』 株式会社 新書館 2002
崔 相鐡 岸本徹也 『1からの流通システム』株式会社 碩学舎 2018
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